訪問介護の経営で最も怖いのは赤字ではなく資金ショートです。売上が伸びていても、入金タイミングと支払タイミングがズレると、月末に資金が尽きます。私自身、月商が200万円を超えたあたりで初めて「売上は伸びているのに手元に金がない」という経験をしました。
訪問介護の資金繰りが難しい理由
一般的な事業と訪問介護の資金繰りの最大の違いは介護報酬の入金タイムラグです。4月に提供したサービスの入金は6月末。この2ヶ月間の人件費・家賃・経費は全て手持ちの資金でまかなう必要があります。
毎月のキャッシュフロー実数イメージ
| 月 | 収入 | 主な支出 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 11月分介護報酬 | 人件費・家賃 | 年始の稼働率低下注意 |
| 3月 | 1月分介護報酬 | 人件費・社会保険料 | 3月は賞与支払月になることも |
| 6月 | 4月分介護報酬 | 人件費・家賃 | 処遇改善加算の実績報告期限 |
売上が伸びても資金ショートする理由
訪問介護は売上が伸びるほど先行する人件費も増える構造です。月商300万円から500万円に伸びる時、ヘルパーの稼働時間が増えるため、その月の人件費は先に増えますが、売上の入金は2ヶ月後です。「売上200万円アップ→人件費先行100万円増」というギャップが毎回発生します。
⚠️ 「売上が伸びているから大丈夫」と思って運転資金を使い込むのが最大の危険です。売上が伸びる時期こそ、資金繰り表を週次でチェックしてください。
安定のための3つの原則
- ①常時3ヶ月分の人件費を現金で確保する:これを下回ったら即座に対策
- ②処遇改善加算を最大算定する:最大加算で月商の約14.5%が上乗せ。キャッシュフロー改善の最速手段
- ③月次の資金繰り表を必ず作る:エクセルで十分。入金・支出を2ヶ月先まで可視化する
資金繰りが苦しくなった時の最速の対策は「日本政策金融公庫への運転資金融資」です。開業から1年以上経過していれば、実績で借り増しができます。早めに相談することが重要です。
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